【日経の記事】
アントワープ(ベルギー)のグルン広場 ※写真と本文は無関係です。 |
過去にM&Aで海外での業容を広げた企業の代表として、LIXILグループがある。これまでに米アメリカンスタンダード、独グローエと買収攻勢をかけた。同社の藤森義明社長は本紙上で「今は新たな組織を円滑に運営していくことが最優先」と語った。
業容を広げた後は、社内融和や重複業務の削減で、相乗効果を引き出す必要があるというわけだ。そうでなければ成長戦略としてのM&Aは成功とはいえず、企業価値の破壊につながる。新たに海外M&Aに走る他の日本企業もいずれ同じ課題に直面する。
形式的には「同社=独グローエ」だが、文脈から判断すると「同社=LIXILグループ」だろう。ついでに言うと、上記のくだりは当たり前すぎてわざわざ記事にする意味がない。「海外企業を買収して規模を拡大すればそれで成功。買収した後にどう組織を運営するかは重要ではない」と考えている人はまずいないだろう。これで記事を結ぶようでは「記事を通じて訴えたいことがないのかも」と疑われても仕方がない。編集委員という肩書きを付けてコラムを書くのであれば、もう少しひねりが欲しい。
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