2021年2月23日火曜日

「ナベプロ1社寡占に挑む」? 「1社」なら「独占」では? 日経に問い合わせ

1社寡占」という言葉には矛盾を感じる。「寡占」状態は「1社」では作れないからだ。しかし23日の日本経済新聞朝刊文化面には見出しで「1社寡占」と出ている。以下の内容で問い合わせを送っておいた。

岡城跡

【日経への問い合わせ】

ホリプロ  堀威夫様 日本経済新聞社 担当者様

23日の日本経済新聞朝刊文化面の「私の履歴書~堀威夫(22)『スター誕生!』 ナベプロ1社寡占に挑む 第1回優勝は幼さ残る森昌子」という記事についてお尋ねします。見出しで「ナベプロ1社寡占に挑む」と打ち出し、本文にも「けれど芸能ビジネスの発展を考えれば、1社寡占はよくない」との記述があります。

寡占」とは「複数のしかし少数の大企業がその産業のマーケット・シェアを占めている産業構造のこと」(世界大百科事典)です。「1社」では「寡占」になりません。「芸能ビジネス」の市場を「ナベプロ」だけで押さえているのならば「1社独占」のはずです。「1社寡占」という表現は誤用ではありませんか。

ナベプロ」による「独占」または「寡占」が成立していたかどうかも疑問が残ります。記事には「井原さんはナベプロ以外のプロダクションの社長を集め、助力を求めた」との記述があります。ここからは、なかりの数の「プロダクション」があったと推察できます。であれば「独占」ではありませんし「寡占」とするのも苦しいでしょう。

せっかくの機会なので、記事に関する感想も添えておきます。

今回の記事では「ナベプロ創業者の渡邊晋さん」と堀様の「けんか」を取り上げています。「けんか」に至るまでの経緯は詳しく説明していますが、結末に関してはほぼ触れていません。「晋さんは小癪(こしゃく)な奴めと思ったかもしれない。ただ私とは、けんかにならない感じのけんかだった」と書いてあるだけで、別の話題に移っています。

これでは読む側としてはすっきりしません。顛末をきちんと説明する気がないのならば「けんか」の話は省いた方が良いでしょう。

問い合わせは以上です。「1社寡占」に関しては回答をお願いします。日本経済新聞社では読者からの間違い指摘を無視する対応が常態化しています。担当者様には日本を代表する経済メディアの一員として責任ある行動を期待します。


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※今回取り上げた記事「私の履歴書~堀威夫(22)『スター誕生!』 ナベプロ1社寡占に挑む 第1回優勝は幼さ残る森昌子

https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20210223&ng=DGKKZO69324150S1A220C2BC8000


※記事の評価はD(問題あり)

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