2020年9月24日木曜日

TPPは「民主主義の価値観を共有」と誤解した日経1面連載「菅新政権 政策を問う」

日本経済新聞によると「環太平洋経済連携協定(TPP)」は「民主主義や自由貿易の価値観を共有する国々が結束する」枠組みらしい。「自由貿易の価値観を共有する」かどうかも怪しいが「民主主義」に関しては明らかに違うはずだ。日経には以下の内容で問い合わせを送った。

豪雨被害を受けた天ケ瀬温泉(大分県日田市)
        ※写真と本文は無関係です

【日経への問い合わせ】

日本経済新聞社 小滝麻理子様 島田学様 亀井勝司様 石塚由紀夫様 永沢毅様

24日朝刊1面に載った「菅新政権 政策を問う(5)アジア激動~日本の浮沈握る外交」という記事についてお尋ねします。問題としたいのは「民主主義や自由貿易の価値観を共有する国々が結束する環太平洋経済連携協定(TPP)のような枠組みは今後も不可欠になる」との記述です。「TPP」加盟国は全て「民主主義」を採用していると取れる書き方です。しかし少なくともベトナムとブルネイは「民主主義の価値観を共有する国」とは言えないはずです。

外務省のホームページによると、ベトナムは「社会主義共和国」で共産党が「唯一の合法政党」です。ブルネイは国王が首相と外相を兼務しており「独立以来国政全般を掌握」しています。「民主主義や自由貿易の価値観を共有する国々が結束する環太平洋経済連携協定(TPP)」との説明は誤りではありませんか。問題なしとの判断であれば、その根拠も併せて教えてください。

問い合わせは以上です。回答をお願いします。御紙では読者からの間違い指摘を無視する対応が常態化しています。日本を代表する経済メディアの一員として責任ある行動を心掛けてください。


◇   ◇   ◇


※今回取り上げた記事「菅新政権 政策を問う(5)アジア激動~日本の浮沈握る外交

https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20200924&ng=DGKKZO64131610T20C20A9MM8000


※記事の評価はD(問題あり)。小滝麻理子氏を連載の責任者と推定し、同氏への評価をDで確定させる。同氏については以下の投稿も参照してほしい。


日経 小滝麻理子記者 メイ英首相の紹介記事に問題ありhttps://kagehidehiko.blogspot.com/2016/07/blog-post_16.html

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