2020年7月28日火曜日

拙さ目立つ週刊エコノミスト岡田英・浜田健太郎記者の記事

週刊エコノミスト8月4日号の特集「コロナ株高の終わり~中央銀行の罪」の最初に出てくる「危うい株価の『峠』は9月~中銀下支えの“手じまい”も」という記事は拙い書き方が目立った。内容自体はそれなりにまとまっているが、これだけ拙さが目立つと合格点は与えられない。岡田英記者と浜田健太郎記者はしっかり反省してほしい。
増水した大分県日田市の三隈川(筑後川)
         ※写真と本文は無関係です

具体的に見ていこう。

【エコノミストの記事】

結局、日米欧と英国、カナダ、スイス、スウェーデンの主要7カ国の中銀で計6兆㌦(約640兆円)規模で国債や社債などの資産購入に踏み切った。


◎「欧」は国?

日米欧と英国、カナダ、スイス、スウェーデンの主要7カ国」と書いているが「」は国ではない。また「英国、スイス、スウェーデン」は「」の一部でもある。言わんとすることは分かるが、きちんと書けているとは言えない。

次は同じ言葉の繰り返しについて。

【エコノミストの記事】

「FRBによる下支え効果は9月ごろまでだろう」と見るのは、金融アナリストの豊島逸夫氏。「秋にかけて米国の経済指標が良い状況が続けば、9月のFOMC(米連邦公開市場委員会)でパウエル議長が資産圧縮の可能性をにじませる可能性はある」と指摘する。



◎「可能性をにじませる可能性はある」では…

資産圧縮の可能性をにじませる可能性はある」と「可能性」を繰り返しているのが拙い。「豊島逸夫氏」が実際にそう発言していたとしても、そのまま載せるのは感心しない。趣旨を変えない範囲で、多少の修正はすべきだ。

繰り返しをもう1つ。

【エコノミストの記事】

実際、インフレに強い金の価格は価格が急騰している。

◎ミスだとは思うが…

これはミスなのだろう。「価格」が1つ余計だ。

最後にもう1つ。

【エコノミストの記事】

既発の日産社債(5年物)のCDSスプレッドは、コロナ以前は0・5%程度から4月上旬に3・5%まで跳ね上がった後に下がり始め、足元では1・8%に低下(図2)。



◎「コロナ以前は」だと…

コロナ以前は」だと上手くつながらない。「コロナ以前の0・5%程度」とすべきだろう。

この記事には誤りだと思える部分もあった。それは別の投稿で触れる。


※今回取り上げた記事「危うい株価の『峠』は9月~中銀下支えの“手じまい”も
https://weekly-economist.mainichi.jp/articles/20200804/se1/00m/020/062000c


※記事の評価はD(問題あり)。岡田英記者への評価はDで確定とする。浜田健太郎記者への評価は暫定でDとする。岡田記者に関しては以下の投稿も参照してほしい。


「日産ゴーン会長逮捕」の記事に粗が目立つ週刊エコノミスト
https://kagehidehiko.blogspot.com/2018/11/blog-post_25.html

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