三井中央高校(福岡県久留米市)※写真と本文は無関係 |
【日経の記事】
今年2020年は1945年の第2次世界大戦終了から75年、3四半世紀の節目を迎える年だ。人類の歴史を振り返れば、3四半世紀にわたり世界規模での戦争がない平和な時代は例がなかったのではないか。それは、20世紀前半に第1次・第2次世界大戦と2回も世界が戦場になったなかの反省だった。
軍事的発想を世界規模で失いかけていたなか、今回、「コロナ戦争」という「見えざる敵」に対する世界規模での戦い、勝者なき「第3次世界大戦」が勃発した。戦後3四半世紀の太平の眠りを覚ます歴史的事件で、「戦争を知らない子供たち」が戦時体制の不条理を疑似体験している。
◎19世紀までは…
「人類の歴史を振り返れば」数百万年に及ぶだろう。そのほとんどの期間で「世界規模での戦争」はなかったはずだ。第1次世界大戦が人類初の「世界規模での戦争」だと思える。
「世界規模での戦争がない」という条件を満たせば「平和な時代」だと言えるのならば、19世紀まで人類はずっと「平和な時代」を生きてきたのではないか。
「軍事的発想を世界規模で失いかけていた」という見方にも同意できない。「世界規模での戦争がない」からと言って、軍事衝突がなくなった訳ではない。イラク戦争などで21世紀に入っても様々な軍事行動を続けてきた米国は「軍事的発想」を「失いかけていた」のか。シリア内戦を経験した子供たちは「戦争を知らない子供たち」なのか。答えは明らかだ。
新型コロナウイルスの問題を「第3次世界大戦」と呼ぶなとは言わない。だが、今回の記事では危機の煽り方に無理があると感じた。
※今回取り上げた記事「大機小機~『コロナ戦争後』 見えぬ秩序」
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20200424&ng=DGKKZO58426680T20C20A4EN2000
※記事の評価はD(問題あり)
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