カトリック浦上教会(長崎市) ※写真と本文は無関係です |
ダイヤモンドへの問い合わせの内容は以下の通り。
【ダイヤモンドへの問い合わせ】
週刊ダイヤモンド編集長 深澤献様 土本匡孝様 村井令二様 西田浩史様 船木春仁様
12月8日号の特集「日本人はもうノーベル賞を獲れない~科学技術立国の危機」についてお尋ねします。「第1章~日本の科学技術の危機(データで見る真相)」という記事に付けた「(2)得意のはずの理工系で日本は減少~主要国の理工系論文数の推移」というグラフでは、折れ線が1本欠けていませんか。
中国(オレンジ)、米国(青)、ドイツ(紫)、フランス(緑)は分かります。なぜか日本と英国をえんじ色のグラフ1本で表しています。結果として「主要国」は6カ国なのに、折れ線は5本しかありません。これは誤りと考えてよいのでしょうか。問題なしとの判断であれば、その根拠も併せて教えてください。誤りの場合は、何をどう間違ったのか説明してください。
この記事で連発している「先進国で最低」との説明にも問題を感じました。
「人口100万人当たりの論文数(2016年)」のグラフには「(3)先進国で最低に…」と説明文を入れていますが、グラフに出てくるのはスイス、英国、ドイツ、米国、フランス、日本の6カ国だけです。先進国は世界に6カ国しかないのですか。イタリア、カナダ、スペイン、オランダ、ベルギー、スウェーデン、ノルウェー、フィンランド、デンマーク、オーストリアなどは先進国に入らないのですか。6カ国で「最低」だとしても、それを「先進国で最低に…」と書いてしまうのは、あまりに恣意的で不正確です。
「主要国の研究従事者数(FTE、2015年、人口100万人当たり)」のグラフにも「(5)時間当たり、人口100万人当たり日本の研究者数は先進国で最低」との説明を入れています。このグラフでは、先ほどの6カ国から米国を抜いた5カ国での比較で「先進国で最低」と言い切っています。なぜ「先進国」の範囲を変えたのですか。これでは「米国を入れると『先進国で最低』ではなくなるので、あえて外したのでは?」と疑われても仕方がありません。
また、「主要国の研究従事者数」と言うのならば、中国が入っても良さそうなのに除かれています。「主要国の理工系論文数の推移」では中国が入っていたので、「主要国」の顔ぶれもかなり自由に変えています。こうしたご都合主義的なデータの見せ方では、説得力は生まれません。
問い合わせは以上です。回答をお願いします。御誌では読者からの間違い指摘を無視する対応が常態化しています。日本を代表する経済メディアとして責任ある行動を心掛けてください。
◇ ◇ ◇
※今回取り上げた特集「日本人はもうノーベル賞を獲れない~科学技術立国の危機」
http://dw.diamond.ne.jp/articles/-/25218
※特集や担当者らの評価は訂正などの対応を見て決めたい。この特集に関しては以下の投稿も参照してほしい。
冒頭から誤り? 週刊ダイヤモンド「日本人はもうノーベル賞を獲れない」
https://kagehidehiko.blogspot.com/2018/12/blog-post_4.html
ノーベル賞「ほとんどが地方公立高校出身」と週刊ダイヤモンドは言うが…
https://kagehidehiko.blogspot.com/2018/12/blog-post_5.html
0 件のコメント:
コメントを投稿