2015年8月4日火曜日

日経 滝田洋一編集委員 「核心」に見える問題点(2)

3日の日経朝刊オピニオン面に載った「核心~『日本化』しないユーロ圏  43兆円投資で好循環狙う」について引き続き問題点を指摘していく。まずは記事の当該部分を見てみよう。


【日経の記事】

リエージュ(ベルギー)の聖パウロ大聖堂 ※写真と本文は無関係です
欧州中央銀行(ECB)による金融の量的緩和が、ユーロ安に伴う輸出の拡大と相まって、ユーロ圏の経済を後押しした。それは確かだが、もう一つ見逃せないポイントがある。欧州全体で官民挙げて投資拡大に取り組み始めたことだ。

14年12月の欧州連合(EU)首脳会議で合意された「欧州投資計画」はその切り札だ。EUの予算80億ユーロを種銭にした160億ユーロの保証と、欧州投資銀行からの50億ユーロの拠出によって「欧州戦略投資基金(EFSI)」を設立した


上記の内容に関して、3日に日経へ以下の問い合わせをした。4日までに回答はない。通常のパターンであれば無視だろう。


【日経への問い合わせ】

3日の「核心」で滝田洋一編集委員は「欧州戦略投資基金(EFSI)を設立した」と過去形にして書いています。一方、7月31日の「経済教室」では庄司克宏慶大教授が「新設される欧州戦略投資基金」という表現を用いており、矛盾します。8月2日までの3日間にEFSIが設立されたのならば問題はありませんが、そもそも「現時点でEFSIが設立されている」と確認できる報道などは見当たりませんでした。「核心」の説明が誤りであると判断してよいのでしょうか。それとも「経済教室」の方の問題でしょうか。いずれの記事も正しい場合、その根拠も教えてください。


上記の問い合わせに関しては、こちらが勘違いしている可能性もそこそこある気がする。ただ、日経からの回答が期待できない状況では「記事に問題あり」と考えるしかない。この記事に関しては指摘をさらに続けたい。

※(3)に続く。

追記)結局、回答はなかった。

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